ビジネスマンのなかには「比例」「反比例」という言葉を安易に使う人がけっこういます。実際には「相関」「線形従属」の誤りだったりします。まあ「比例」と「線形従属」の混同は構いません。問題は「比例(ただし係数が負)」と「反比例(xの-1乗に比例)」の区別がついていない人。xを増やしていくと誤りに気付くことになるでしょう。
きちんと数学を勉強していないと「ロングテール」という言葉だけなんとなく知って「ベキ分布」と「反比例」の区別ができなくなってしまいそうです。
私自身は「比例」「反比例」などの言葉を使うときは、その根拠として数学モデルや、そのモデルのための仮説まで説明するのが良心的な態度だと思います。つまり、それだけの覚悟をしないで「比例」「反比例」といった数学用語を使わないようにしています。
私は「相関」という言葉ならよく使う。相関係数が正とか負とか言ってれば、数学的な「間違い」にはならない。ただ「相関」は通じない事もある。そこでも、やはり「比例」などとは言わずに「右上がり」「右下がり」と言う。関数形のおおまかな傾向だけ。それが安全。
教訓
比例と指数関数の区別がつかない人に金利計算をさせてはいけない。
反比例と指数関数の区別がつかない人にロングテールを語らせてはいけない。
See also: 比例 – Wikipedia
今日,仕事上受けているファイナンス系のセミナーで相関の話が出たのですが,やはり,ご指摘の「反比例」と「負の相関係数の場合の比例」が混同されていました。聞いていてえっ,と思ったので,俺がおかしいのかと思っていたら,その後ずっと聞き逃してしまいました。
私はファイナンスの専門ではないので,それで,ひょっとしたらファイナンス系では,傾きが負の一次関数を「反比例」と呼んでいて,それがこの世界ではまかり通っているのだろうか,と思って調べました。そしたら,金融商品のサイトなどでも結構そういう記述が多いんですね。「・・・を共分散,・・・を相関係数と呼びます。そして,相関係数が1のときは,○と▽は比例していることになります(とここまではいい)。また,-1のときは反比例していることになります。(出た!反比例)」
本当にそういうサイトがうじゃうじゃありますし,ファイナンスの教科書にもそう書いてあるものを今日見てしまいました。
しかし,誰か指摘してるだろと思っていましたら,こちらのブログにたどり着けました。何か知性の良心とでもいうのでしょうか。そんなところに辿りついてホッとしております。
コメント by unbelievable — 5月 7, 2010 @ 8:42 pm
数学用語は厳密に使いたいですよね。
べつに数学者みたいに高度な数学ではなく、
高校レベルの数学だと思うのです。
コメント by hidetox — 5月 10, 2010 @ 5:47 am