Consequence: 独創とは

このエントリーを含むはてなブックマーク May 22nd, 2008 | posted in quote |

独創的に書こう、個性的に考えよう、などといくら努力しても、独創的な文学や個性的な思想が出来上がるものではない。あらゆる場合に自己に忠実だった人が、結果として独創的な仕事をしたまでである。
そういう意味での自己というものは、心理学が説明できる様なものでもなし、倫理学が教えられるようなものでもあるまい。ましてや自己反省という様な空想的な仕事で達せられるようなものではない。それは、実際の物事にぶつかり、物事の微妙さに驚き、複雑さに困却し、習い覚えた知識の如きは、肝心要の役には立たぬと痛感し、独力の工夫によって自分の力を試す、そういう経験を重ねて着々と得られるものに他ならない。
(小林秀雄「疑惑I」)

独創も自己も愚直な努力の結果として得られる。

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