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10月 18, 2007

The New Rules Of Technology VC (translated into Japanese)

カテゴリー: IT, tech, venture, web — hidetox @ 6:04 am

Read/Write Webの “The New Rules Of Technology VC” という記事を翻訳した。

ハイテクVCの新たなルール

Alex Iskold著 / 2007年10月4日

ほんの数年前まで、大手VCは企業を数ヶ月かけて創業支援(incubation)していた。この期間中、創業者は市場性、実行計画、5年分の財務計画などを含む70ページ以上の事業計画書を書く。この計画書はアイデアが「地に足がついた」ものであり、うまくいくであろうことを確認するための「証拠 (proof)」として用いられる。

しかし、もはやこんな方法ではダメだ。数ヶ月間も「ステルス・モード」でいるなんて無理。5年先までの計画というのも非現実的。ハイテク会社が市場で生き残る唯一の方法は「進化し続けること」だ。

会社を作る方法が変化を迫られるならば、創業資金の調達方法も変わるべきだろう。ハイテクVCの新しいルールは? どこに対して、どのように資金が提供されるべきか? この記事で考察していく。

かつてVCが成功してきた手法

かつてはスタートアップ(創業時の企業)が資金調達する道筋は分かりやすかった。創業者が事業計画書を書く。一般的に、成功するチャンス、市場の分析、競合、事業内容、実行計画、人材計画、5年分の財務計画などから成る、長ったらしい文書だ。この事業計画書を携えて、コネをつかってたどり着いたVCのドアを叩く。

もしすべてが上手くいけば、VCのパートナー(共同経営者)にプレゼンする機会が得られる。大手VCは事業計画の妥当性のチェックに時間をかける。色々な角度からの指摘を得るために、社外のコンサル −すでに資金調達した起業家など- に計画を見てもらったり。これで承認が下りれば、VCは(一般的に500万ドル以上の)シリーズAファイナンスを実行し、いざプロジェクト開始となる。

その後、技術開発が進み、将来の展望も開けてくれば、ほかのVCも巻き込んで(1000万ドル以上の)シリーズBファイナンスが手配される。一般的にシリーズ Bでは技術からビジネス(事業)へと焦点を移し、場合によってはCEOが変わることもある(あるいは営業部隊も)。

創業からここまでに、数年の期間と莫大な資金を要する。

何がルールを変えたか

ハイテク投資にパラダイム・シフト(競争のルールが変わること)が起こった主な要因は2つ:起業のコストが劇的に下がったこと。人々が「技術」を市場に引きずり出したがるようになってきたこと。(例:技術を試す、採用する、支持するなど)

むかしはハイテク技術が日の目を見るまでに100万ドルは必要だった。しかし最近では10万ドルで済んでしまう。ハードウェアは安くなったし、Webのインフラもあるし(Amazon Web Serviceなど)、ソフトウェア・ライブラリも選び放題で、新しいソフトウェアを作るのは劇的に簡単になった。重要なのはアイデアだ。(むかしはインフラが重要だったわけだが)

ソーシャル・ウェブの時代になって、我々が新しいツールやサービスに飛びつき、のめり込むまで時間が短くなった。我々は新しい技術を受け入れやすくなった。「テクノロジー恐怖症」が直った人もいる。みんながソフトウェアを「イライラするもの」じゃなくて、楽しくて「便利」なものだと認識するようになった。「モノを作れば、ユーザは勝手にやってくるさ」という言葉はマーケ思考のない技術屋を揶揄するジョークだったが、一転して、現実となった。

ハイテク・スタートアップが軌道に乗るために必要な最低水準が劇的に下がったならば、昔ながらの資金調達アプローチは無意味になってくる。かつて一流VCは40%以上の株式シェア、500万ドル以上の投資額でシリーズAファイナンスを実行していた。今日、一般的なシリーズAファイナンスは、15〜25%のシェアに対して100〜200万ドル程度の規模になっている。スタートアップ投資の規模が小さくなっていくなか、大手VCが投資ラウンドに参加するのが難しくなっている。より小さな規模のVCにとっては、チャンスが開けてきたといえる。

巨大VC vs. 中小VC

巨大VCのファンドは数億ドルもある。さらに数十億ドルの資金が管理下にある。よって、限られた資源は「お金」ではない。個々の投資案件が個別の契約であることから、彼らにとってもっとも貴重な資源は「時間」だ。

そういう巨大VCにとって、小さな会社にたくさん投資するのは無理だ。時間コストがかかりすぎる。巨大VCは、その構造から言って、「そもそも、そういうふうには、出来ていない」といえる。そのかわり、あらゆる事を丹念に調査して、最良の案件を見つけて多額の投資をする、という方法には向いている。

このやり方で結果を出すためには、投資先企業の20%以上のシェアを持たなければならない。

小規模なファンドには、この手の問題(ハードル)はない。迅速かつ柔軟に、少額の投資機会も見つけて実行する。「シェアを20%以上持つ」という必要もない。Union Square Venturesのmanaging partnerであるFred Wilsonは、「投資先の20%を保有する必要があるというルールは、もはや正しくない」と彼のブログで説明している

これから何が起こるか?

もうすでにこういった変化に気づいている人たちがいる。例えば:

  • Y Combinator は1〜2万ドルという少額の創業資金提供でハイテク企業を次々と立ち上げている
  • Charles River Ventures は「クイック起業プログラム」を開始した
  • Jeff Clavier は1200万ドルのハイテク・スタートアップ向けファンドを立ち上げた

ここで述べた考えのすべてが正しいとは限らない。しかし、確かな裏付けとなる兆候も現れてきた。新しい競争に参加するために、大手VCはやり方を変える必要があるだろう。少額で小さな資金調達ラウンドに参加する、というのは有効な選択肢だろう。しかし、問題は「それでスケールするの?」ということだ。VCのパートナー(共同経営者)の「時間」が限られている限り、その答えは「ノー」だろう。
※注:「スケールするの?」=「同じやり方で規模を拡大していくことはできるの?」という意味。冒頭で述べたように、大手VCのパートナーの人数も、時間も、限られた資源だ。

いまハイテクVCでは面白い動きが起こってきている。まえのバブルが弾けて以来、IPOはぐっと減った。最近になってやっと何社か上場したが、全体的には、とてもじゃないが良い環境とは言えないだろう。大きなイグジット(投資の回収;上場や事業売却など)も極めてまれになっている。YouTubeとMySpaceは例外だ。

さて、これらすべてを考慮すると、大手VCの資金はハイテク分野から去り、移動していくという結論が導き出される。とくに、こういうことが起こるだろう:

  • たくさんの小さなファンドが出てきて成功する。
  • 大手VCがシリーズBに焦点を合わせて投資していく。スタートアップより不利な条件での投資。
  • 大手VCはハイテク・セクターに手を抜き、代替エネルギーやヘルスケアなどのセクターに重点を移す。

結論

投資市場は絶え間なくワクワクさせてくれる。もし数年前に大手VCがハイテク市場で深刻な危機に直面するだろうとか言ったらバカにされただろう。しかし、それは現実となった。この変化によって、大手VCの資金がハイテク・セクターから逃避すると同時に、「小規模ハイテク・ファンド」という新しいカテゴリーが生まれた。

多額の資金が投資されないからといって、多額の利益を生み出すことが不可能になったわけではない。以前よりも少額の投資で成長・成功できるようになったのだ。del.icio.us、Flickr、 StumbleUponなどを見よ。ただし、リターンの倍率が同じだとしても、規模は変わってくる。100万ドルの10倍と、1000万ドルの10倍は比べものにならない。そして、このことがVCのビジネスを根本から変えてしまう。

結局のところ、こういう変化の時期を経て、最終的に得をするのは消費者だろう。より小さなファンドが、より小さな投資をすることによって、よりたくさんの会社ができ、とてつもない競争が生まれ、その中からとんでもなく素晴らしいプロダクトが生まれてくる。変化、絶え間なきイノベーション、技術革新があるということだ。

ディスクロージャー:著者Alex Iskold’sのAdaptiveBlue社は文中にも登場するUnion Square Venturesの投資を受けている。

※訳者より
この人の文章は流れが悪い。Aだ。しかしBだ。しかしCだ。「しかし」「しかし」が多い。ようするに読みにくい。

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